20180811

正午過ぎまでゆっくり眠る。四方田犬彦編の『1968[1]文化 』を読了。編者自身によるまえがき(ただし目次にそう明示されて はいない)や大島洋による「写真」章、國吉和子による「舞踏」章 など興味をそそられたし、なにより図版がおおくて楽しい。/新宿 ブックファーストでSD選書の『時のかたち』を買った。ゆく途中 にあるスバルビル地下の「新宿の目」が、同ビル解体にともなって 点灯をやめた。それじたいは震災後にママあった(だからみなれた )光景だけれど、やはり無惨なかんじがする。/日没後、下北沢の美容院で散髪 。置かれている雑誌がいわゆる「紙」からタブレット( dマガジン)へと進化?をとげていた。/深夜、カウリスマキの『 希望のかなた』をDVDで。みごと。

 

四方田犬彦編『1968[1]文化』(筑摩書房/2018年)

アキ・カウリスマキ監督『希望のかなた』(2017年)

Tirzah『Devotion』(2018年)

Dr. John『Gris-Gris』(1968年)

Big Brother & The Holding Company『Cheap Thrills』(1968年)……Summertime, time, time / Child, the living's easy

20180810

出勤。通勤電車のなかで柴崎友香の『きょうのできごと、十年後』を読む。/夜、同居人と代田橋の駅でまちあわせて甲州街道沿いにある「となりのキッチン市原亭」へ。デミグラスソースの煮込みハンバーグが名物だそうで、そのセットを食べた(おいしかった)。

 

柴崎友香きょうのできごと、十年後』(河出文庫/2014年、2018年)

Moses Sumney『Black In Deep Red, 2014 EP』(2018年)

Nilsson『Aerial Ballet』(1968年)

Soft Machine『The Soft Machine』(1968年)

20180809

出勤。台風、起床時にはすでに通過。/菊井崇史さんの大冊詩集『ゆきはての月日をわかつ伝書臨』を一読。「此世の全域を渚にしてやりたい、」というラインと「ひたいの傷」のイメージからなにごとか語り起こせそうな気がするけれど、後者からはつい手塚治虫の某絆創膏まんがを連想してしまう。それに、どうして書名が七五調なんだろう?/図書館から筑摩選書の『1968』全3巻を一括借出。おなじ編者になる『1968年文化論』も。しばらく「60年代詩における美意識としての『俗悪』」(仮題)について考えていくつもりだ。それを詩人論としてアウトプットすべきか、総論(表現論)としてそうすべきか。

 

菊井崇史『ゆきはての月日をわかつ伝書臨』(書肆子午線/2018年)

Masayoshi Fujita『Book Of Life』(2018年)

Midwife『Prayer Hands』(2018年)

Matthew Dear『Black City』(2010年)

 

20180808

出勤。台風接近。帰りがけに立ち寄ったコンビニで食料とともにCIAOちゅ〜るを買い、その足でそれをいつものノラの親子猫にやる。親猫は舌をこまやかにだしいれして相対的に(包装にまで噛みつくしまつの子猫に比較して)上品に食べる。それにしても、陳列された品に「オリンピックを応援しています」的な文字列が踊るのをみると瞬時に購買意欲を亡くす。結果節約を実践することになって家計にも大助かりだ。/郵便受けに和田まさ子さんの新詩集『軸足をずらす』が届いていた。岡本啓が装幀をてがけた瀟洒な本。ソフトカバーだけれど、チリが設けられたことに好感。/通勤には『ホンマタカシの換骨奪胎』を携行。エド・ルシェの章など読めてよかった。

 

ホンマタカシホンマタカシの換骨奪胎 やってみてわかった!最新映像リテラシー入門』(新潮社/2018年)

Masayoshi Fujita『Apologues』(2015年)

20180807

出勤。帰りがけに渋谷タワレコに寄ってMasayoshi Fujitaの新作CDを購入。ジャケは同時発売のデビュー作のリイシューのほうが趣味だけれど、未入荷のよう。あわせてLucrecia Daltの5月にリリースされたアルバムも購入。/昼休憩中に円城塔の『文字渦』を読了。いまのいままで書名を「文字禍」だと(黄禍とかエイズ禍とかの「禍」だ)誤認していました。むしろこの内容なら「文字禍」で正解じゃないかとさえ思う。往生際が悪いか。

 

円城塔『文字渦』(新潮社/2018年)

Steve Hauschildt『Dissolvi』(2018年)

Masayoshi Fujita『Stories』(2012年)

20180806

有給休暇。主観的には誕生日休暇だ。郵便受けをのぞくと中本道代さんの新詩集となる『接吻』が届いていて嬉しい。装幀は前作『花と死王』にひきつづいて直野宣子が手掛けたもの。/復刊された菊井崇史さんの第1詩集『遙かなる光郷へノ黙示』を読む。書中「生きていることは、過失ではない」というラインが胸に刺さるが、むしろちょっとした「過失」であるととらえたほうがホッとするのはどうしたものだろう。

 

菊井崇史『遙かなる光郷へノ黙示』(書肆子午線/2012年、2018年)

Dorian Concept『The Nature of Imitation』(2018年)

Kanye West / Kid Cudi『Kids See Ghosts』(2018年)

Dntel『Dumb Luck』(2007年)

20180805

いちにちこれといってすることもなく(この猛暑のなか、ゴルフの打ちっぱなしに行くという奇特な同居人にクルマで図書館まで送り届けてもらって借りていた資料を返却したくらいで)だらだらと過ごす。夕方新宿にむかい、ブックファーストで『ホンマタカシの換骨奪胎』を購入。

 

Sinjin Hawke / Zora Jones『Vicious Circles EP』(2018年)

Interpol『Turn on the Bright Lights』(2002年)

Dntel『Life Is Full of Possibilities』(2001年)